2014年8月4日月曜日

家族狩り

放送大学で心理学を学んでいることもあり、児童心理司が主役のTBSのテレビドラマ「家族狩り」を毎週欠かさず見ています。
最近は民放のテレビはあまり見なくなっており、このドラマも見逃すところだったのだけれど、会社の同僚が「面白そう」と教えてくれたため、初回から欠かさず見ることができました。
ドラマは、リアルで暗くて、少し怖いです。
でも、とっても興味深い。


「心理カウンセリング序説」で、心理カウンセリングについて、臨床例なども学んでいるため、カウンセリングに来る人についても、多少学びました。
そうしてみると、このドラマのほとんどの登場人物が、カウンセリングに来てもおかしくない心理状態のなのではないかと思います。
このドラマでは、引きこもりになっている子とその家族、主役の児童心理司とその家族、刑事とその家族、他にも心理的にまいっている人がたくさんいます。
アメリカでは、セラピーやカウンセリングを日本よりも気軽にというか割と当たり前に受けるようですけど、日本ではカウンセリングやセラピーにかかるというのは、少し敷居が高いですね。
でも、人間ってひとりでは生きていけないし、辛かったら辛い、悲しかったら悲しいと話すことや、その気持ちを誰かと共有することで、心が楽になるし、話すことで心が整理されて、自分のやるべきこと、やりたいことが見つかることも多いです。
近くに、それに真摯に向き合ってくれるような友人や家族がいてくれれば心強いですけど、時間的に余裕がなかったり、甘えられないといった場合には、お金を払ってプロに聞いてもらうのはとっても意味のあることだと思います。


そして、引きこもりのように、子どもや当事者だけに問題があるわけでもないということも多いため、本人だけでなく、家族もそのことについて真剣に考えることが大事かなと思います。
人は環境に左右される生き物ですから、環境がそのあまり良くない状態を作り出していることもありますね。
最近起こった佐世保の高校1年生が同級生を殺してしまった事件、発覚した当初からとても気になっていました。
近くに誰かいなかったのかな、誰かいたら違っていたかなと、報道を見るたびに思ってしまいます。


児童心理司という職業について詳しく知ったのも本作なのですけど、「士」ではなく、児童心理司と「司」という漢字を充てていることも、心理学的なカウンセリングが欠かせないこの職業を表しているのだなと思いました。
ただ、児童心理司の職業は、臨床心理士の資格を持った人が多いと思っていたのだけれど、松雪泰子さんの演じる児童心理司は、少し押しが強すぎるのではないかなぁと個人的には思います。
役柄では、本人もこの仕事に自分は向かないのではないかと悩むシーンもありましたが。


ドラマの演出について、他に素晴らしいなと思うのは、家庭を映し出すシーンが多いためか、それぞれの家の内装が超リアルだということ。
主人公の児童心理司の家にしても、刑事の家にしても。
だから、より現実味があって、怖いのかもしれません。
私は好きなドラマは録画して2回3回と見るのですけど、心理的に怖いシーンは何度見ても、再生ストップしてしまいます。
心を落ち着けて改めて見るのですけど、ズシンと来ます。
ドラマは今ちょうど中盤ですが、この後も目が離せません。
好き嫌いはあるかもしれませんが、かなりオススメです。
ドラマの原作もぜひ読んでみたいと思ってます。


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